source_media: 朝日新聞 source_title: XやTikTok…AI使い投稿削除、誹謗中傷対策で 判定に懸念も

本文: 参照ニュース:XやTikTok…AI使い投稿削除、誹謗中傷対策で 判定に懸念も(朝日新聞より引用)

「投稿されたはずの誹謗中傷が、翌朝には跡形もなく消えている。残されたのは自分の手元にあるスクリーンショット1枚だけ――果たしてそれだけで、法的な対抗ができるでしょうか」

SNS上の深刻な誹謗中傷や悪質なデマに対応するため、主要プラットフォーム各社がAIを活用した投稿検知・自動削除を急速に強化しています。連日大量に流れてくる投稿を人の手だけで監視することには限界があり、AIによる自動モデレーションはプラットフォームの治安維持において不可欠な仕組みになりつつあります。

しかし、このプラットフォームによる削除の迅速化は、別の重大な副作用を生み出しています。被害を受けた側が「事実を法的に証明するための証拠」を確保する前に、加害者の投稿そのものがプラットフォーム上から消え去ってしまうケースです。さらに、過度な自動削除によって前後の文脈が抜け落ち、被害者が被害を訴えるための引用や文脈情報まで一括で消去されてしまう過剰検知の懸念も報じられています。加害者が自ら投稿を消してアカウントを削除する「投稿消し逃げ」だけでなく、プラットフォームの自動処理によっても、決定的な事実がデジタル空間のブラックホールへと吸い込まれているのが現状です。

ここで多くの人が頼りにするのが、スマートフォンの画面キャプチャ、いわゆる「スクリーンショット」です。しかし、Web3エンジニアの立場から率直に申し上げますと、現代の紛争において単なるスクショ画像だけで事実を証明することは極めて困難になりつつあります。

なぜなら、ブラウザの要素検査(Developer Tools)を使えば、WebページのHTMLやCSSはものの数秒で書き換え可能だからです。専門的なハッキング技術など一切不要で、誰でも発言内容、投稿日時、アカウント名、アイコン画像を自由自在に差し替えて画面を偽造できます。その画面をスクショした画像と、本物の投稿をスクショした画像の間には、バイナリ上の客観的な差異が何ひとつ存在しません。

さらに輪をかけて深刻なのが、画像生成AIの進化です。現代のAIは、文字のフォント、アンチエイリアスのぼやけ具合、背景の微細なノイズに至るまで、ピクセル単位で本物と見分けがつかない「捏造されたSNS投稿画像」を一瞬で生成できます。相手方から「このスクショは要素検査で改ざんされた偽造画像だ」「AIで捏造されたものだ」と法廷で主張された場合、ローカルに保存された画像ファイルだけでその真正性を客観的に立証することはほぼ不可能です。

プラットフォームは削除を急ぎ、原本データは消滅し、手元に残るスクショは改ざんを疑われる。このジレンマを技術によって根本から解決するために設計されたのが、デジタル証拠保存プロトコル「ProofBase」です。

ProofBaseでは、データの記録基盤として「SUIネットワーク」を採用しています。SUIは一般的なブロックチェーンと異なり、データを「オブジェクト」という単位で直接管理する独自のオブジェクトベース・アーキテクチャを備えています。この構造により、各証拠データを独立したデジタルアセット(オブジェクト)として扱い、所有権や発生日時、データ相互の関連性を明確にカプセル化することが可能になります。また、コンセンサスを並列処理できるため、高速なトランザクション確定と極めて安価な手数料を実現しており、刻一刻と変化するSNSの動的コンテンツを即座に記録する要件に合致しています。

具体的には、証拠保全を行う際、対象となるWebページのデータやメタデータを取得し、暗号学的ハッシュ関数(SHA-256等)を用いて固有のハッシュ値を算出します。ハッシュ値とは、入力データから生成される不可逆なデジタル指紋であり、データが1文字でも、あるいは1ピクセルでも書き換えられれば、全く異なる値へと変化します。このハッシュ値をSUIネットワーク上の不変なオブジェクトとしてオンチェーンに記録することで、「その日、その時刻に、その内容のデータが改ざんされずに確かに存在していた」という客観的事実が、第三者による検証が可能な形で確定します。

中央集権的なサーバーや個人のローカル端末に保存されたデータは、いつでも管理者の意図や攻撃によって書き換えられます。しかし、分散型台帳に刻まれたハッシュ値とタイムスタンプは、いかなる巨大テック企業であっても、投稿者本人であっても後から修正・隠蔽することは不可能です。

インターネットは、誰もが自由に発信できる素晴らしい空間であると同時に、悪意ある書き込みが瞬時に拡散し、次の瞬間には証拠ごと消し去られてしまう脆い空間でもあります。誰かを攻撃した痕跡を消して逃げる者、あるいは無実の罪を着せようと偽の画像を仕立て上げる者。そうした不誠実な行為によって、泣き寝入りを強いられる人を一人でも減らしたい。

改ざんが当たり前になったAI時代だからこそ、客観的な技術で「その瞬間に存在した真実」を守るインフラを整え続けること。それが、Web3エンジニアとして、そしてProofBaseを世に送り出すオーナーとしての揺るぎない責務だと考えています。

もし少しでも不安があるなら、 “あとから疑われない形で記録を残す”という方法を一度確認してみてください。