さて、linux のインストールうまくいきました。

いよいよラストスパート。仮想環境の構築です。

仮想化は Virtualbox というアプリを使います。

無料で誰でも使用できます。

この Virtualbox 上で Windows を起動させ、Windows11 にアップグレードしたら作業は完了です。


🛠️ 手順 3   仮想環境を構築する

LinuxMint を立ち上ると Windows のように左下にメニューが表示されるアイコンがあります。

それをクリックして、「Xfce 端末 端末エミュレーター」というのを起動してください。

そこに次のコマンドを打ち込んでください。

コピペでも OK。

  1. VirtualBox を入れる(Mint/Ubuntu 系)

    sudo apt update
    sudo apt install -y virtualbox dkms build-essential linux-headers-$(uname -r)
    sudo usermod -aG vboxusers $USER
    

    → 一度ログアウト → ログイン(グループ反映のため)。

    途中でパスワード入力を求められます。

    インストールの時に設定したパスワードを入力してください。

  2. 外付け SSD を挿す(自動マウント確認)

    ファイルマネージャで「デバイス」に表示されるはずです。パス例:/media/<あなたのユーザー名>/<SSD名>/Win10.vhdx

    exFAT/NTFS の SSD なら追加で入れておくと安心:

    sudo apt install -y exfat-fuse exfatprogs ntfs-3g
    
  3. VHDX→VDI へ変換

    そのまま VHDX でも起動しますが、VDI の方が軽くて後で圧縮しやすいです。

    VBoxManage clonemedium disk "入力.vhdx" "出力.vdi" --format VDI
    
    • VBoxManage clonemedium disk:仮想ディスクを複製(形式変換も可)
    • "入力.vhdx":元のディスク(読み取り)
    • "出力.vdi":作る先(書き込み)
    • --format VDI:出力形式を VDI に指定(動的割り当てが既定)
  4. VM を作成して既存ディスクをつなぐ

    ここまでくると、Linux のメニューに Virtualbox が表示されていると思います。

    Virtualbox を選択して起動します。

    1. VirtualBox →「新規」

      • 名前:Win10P2V(任意)
      • タイプ:Windows/バージョン:Windows 10 (64-bit)
      • メモリ:4096MB(4GB 以上を推奨)
      • 仮想ディスク:既存の仮想ディスクを使用 → 上の作業で変換した VDI ファイルを指定。
    2. 設定 →システム

      • チップセット:ICH9
      • I/O APIC 有効
      • (元 PC が UEFI なら)EFI を有効化、MBR ならオフ
    3. 設定 →ストレージ

      • コントローラは SATA(AHCI) に、ディスクが接続されていることを確認
    4. 設定 →ディスプレイ

      • VRAM 64MB、3D アクセラレーションは最初オフ
    5. 設定 →ネットワーク:NAT(後で変更可)

  1. 初回起動 → 仕上げ

    1. 起動すると Windows がドライバ再検出で数回再起動することがあります。
    2. VirtualBox メニュー「デバイス」→Guest Additions CD イメージの挿入VBoxWindowsAdditions.exe を実行 → 再起動。
    3. 解像度・マウス統合・クリップボード共有が快適になります。
  2. つまずいたらここをチェック

    • ブート失敗

      • 物理が UEFI ならEFI 有効になっているか

      • ストレージがSATA(AHCI) で接続されているか

      • 青画面/自動修復:回復環境でスタートアップ修復。ダメならもう一方の 96MB EFI を含めて VHDX 作り直し(最終手段)。

      • 表示が荒い/解像度固定:Guest Additions 入れ直し、VMSVGAコントローラにしているか確認。

      • 重い:メモリ 2GB→1.5GB に下げる、不要サービス停止、外付け SSD がUSB3でつながっているか確認。

    • KVM 問題

      VirtualBox can’t operate in VMX root mode … (VERR_VMX_IN_VMX_ROOT_MODE)

      仮想マシンを起動するときこのようなエラーメッセージが出る時があります。

      Linux 側で KVM が VT-x(または AMD-V)を先に掴んでいて、VirtualBox が使えない状態です。

      KVM を外してから VirtualBox を起動すれば OK。

      # 1) KVMが動いているか確認
      lsmod | grep -E 'kvm|vbox'
      
      # 2) 使っていそうなら一旦止める(libvirt等を使っていれば停止)
      sudo systemctl stop libvirtd 2>/dev/null || true
      
      # 3) KVMモジュールをアンロード(Intelの場合)
      sudo modprobe -r kvm_intel
      sudo modprobe -r kvm
      
      # AMDのときはこちら
      # sudo modprobe -r kvm_amd
      # sudo modprobe -r kvm
      
      # 4) VirtualBoxのモジュールを準備
      sudo /sbin/vboxconfig 2>/dev/null || sudo modprobe vboxdrv
      
      # 5) 念のため確認
      lsmod | grep -E 'kvm|vbox'
      

      そのまま VirtualBox で VM を起動してみてください。


      再発防止(再起動後に KVM が勝手に有効化されるのを防ぐ)

      KVM を使う予定がないなら ブラックリスト化しておくと楽です(Intel の場合)。

       echo -e "blacklist kvm\nblacklist kvm_intel" | sudo tee /etc/modprobe.d/blacklist-kvm.conf
       # AMDなら
       # echo -e "blacklist kvm\nblacklist kvm_amd" | sudo tee /etc/modprobe.d/blacklist-kvm.conf
      

      ※将来 GNOME Boxes / KVM を使いたくなったら、このファイルを削除して再起動すれば戻せます。


これで作業完了です

新規で作成した仮想マシンを起動してください。

Windows11 にアップグレードできなかった問題がクリアになった状態の仮想マシンです。

起動させた後は Windows11 へアップグレードしてみてください。